加齢に伴う老化や病気のリスクを減らすにはどうすればよいのでしょうか?
その鍵を握るのが「テロメア」という染色体の一部です。
最新の研究では、筋力トレーニングがテロメアを守り、細胞の老化を遅らせる可能性があることが示されています。
本記事では、その研究内容と、健康寿命を延ばすために私たちができることについて解説します。
テロメアとは?老化の“時計”の正体

テロメアは、染色体の末端にあるDNAの構造で、細胞分裂の回数を制限し、遺伝情報を保護する役割を果たしています。
染色体は、体の成長や健康を保つための大切な情報が入っていますが、この情報を守るためにテロメアがあります。
私たちの細胞の中にある「染色体」の端っこを守る“キャップ”みたいなものです。
若い細胞は長いテロメアを持ちますが、細胞が分裂するたびに少しずつ削れて短くなります。
テロメアが短くなりすぎると細胞がうまく働けなくなり、体が老化したり病気になりやすくなると考えられています。
最新の研究では、筋力トレーニングをすると、このテロメアの短くなるスピードが遅くなる可能性があることがわかりました。

つまり、運動をすると体の“若さ”を長く保てるかもしれないんです!
筋トレが若さを守る?注目の研究結果

2024年10月30日に『Biology』誌に掲載された論文「テロメアの長さと生物学的老化:4814人の米国男女における筋力トレーニングの役割」では、筋トレがテロメアに与える影響が調査されました。
この研究は、米国成人4814人を対象に、筋力トレーニングの頻度とテロメアの長さの関係性を分析したものです。
主な研究結果
これらの結果は、筋力トレーニングがテロメアを保護し、細胞レベルでの老化を遅らせる可能性を示しています。
健康寿命を延ばす筋トレ4つのポイント

日常生活に取り入れる筋トレのポイントは以下の4つです。
週に90分を目標にする
研究結果によると、週90分程度の筋トレがテロメアに良い影響を与えるとされています。
これは1回30分のトレーニングを週3回行うイメージです。
自重トレーニングを活用
特別な器具がなくても、自重を使ったスクワットやプッシュアップなどで十分です。
自重トレーニングをコツコツ継続していきましょう。
全身をバランスよく鍛える
特定の筋肉だけでなく、全身をバランスよく鍛えることで、健康全体に良い影響を与えます。
週3回全身を鍛えるパターンだけでなく、日によって部位を分ける方法もあります。
無理をせず継続を重視
初心者の方は無理せず、自分のペースで始めることが大切です。
継続することが最も重要なポイントです。
初心者向けの筋トレメニュー

具体的な筋トレのメニューとして、全身をバランスよく鍛えることができる以下の3種目がおすすめです。
紹介している動画は、なかやまきんに君の「ザ・きんにくTV」です。
筋トレに関するYouTubeをいろいろ見ましたが、その中でもわかりやすく理論的なので、とても参考になります。
スクワット(下半身)
キングオブエクササイズとも言われます。
太ももやお尻の大きな筋肉を鍛え、代謝アップや姿勢改善に効果的です。
ポイント
- 正しいフォーム
足を肩幅に開き、つま先はやや外側に向けます。
腰を後ろに引くイメージでしゃがみます。 - 体幹を意識
背筋を伸ばし、胸を張った状態を保つことで、腰への負担を軽減。 - 膝の位置
膝は内側に入らないようにし、外側に向けて動かすことを意識します。
注意点
- 膝の痛み
膝に痛みを感じる場合は、フォームを見直し、無理をしないようにしてください。 - 腰の反り
腰が反らないように注意し、腹筋を使って体幹を安定させましょう。
プッシュアップ(上半身)
腕立て伏せ。胸や腕、肩の筋肉を鍛える基本的なトレーニングです。
ポイント
- 手の位置
手は肩幅よりやや広めに置き、肘を外側に開くようにします。
肩甲骨を内側に寄せることを意識しましょう。 - 身体は一直線
頭からかかとまでが一直線になるようにし、体幹をしっかりと使います。 - 呼吸
下ろすときに息を吸い、上げるときに息を吐くことを意識。
注意点
- フォームの崩れ
お尻が上がったり、腰が反ったりしないように注意します。
正しいフォームを維持することが重要です。 - 関節の痛み
肩や肘に痛みを感じた場合は、無理をせずに中止してフォームを見直します。
プランク(体幹)
お腹まわりや背中の筋肉を鍛えることで姿勢改善や腰痛予防になります。
ポイント
- 身体は一直線
頭からかかとまでが一直線になるようにし、腹筋を引き締めて体幹を安定させます。 - 肘の位置
肘は肩の真下に置き、手のひらは広げて体重を均等に分散させます。 - 呼吸を続ける
ポーズをキープする際は、呼吸を止めずに自然に行いましょう。
注意点
- お腹の力が抜ける
お腹の力が抜けて腰が反ると、効果が薄れるため、常に腹筋を意識します。 - お尻の位置
お尻が上がりすぎたり下がりすぎたりしないように注意します。
筋トレをする際の注意点
筋トレの効果を引き出すためには、栄養や休養も大切です。
タンパク質をしっかり摂ることや十分な睡眠(7~8時間)を確保することを心がけましょう。
週3回、全身をバランスよく鍛えるメニューを取り入れ、無理なく継続することで、体の内側から健康をサポートできます。

健康寿命を延ばす筋トレは、特別な器具がなくても、短時間で簡単に始められます。
筋トレの習慣化の5つのコツ

筋トレすると良いのはわかったけど、なかなか継続できないんだよ…という方も多いと思います。
そんな方のために習慣化のコツを伝授!
小さな目標からスタートする
いきなり大きな目標を設定すると挫折しやすくなるため、最初は「できるだけ簡単な目標」を立てましょう。
小さな成功を重ねることで「やればできる」という自信がつき、自然と筋トレが続けやすくなります。
トリガーを作る
筋トレを日常生活の流れに組み込むために、他の習慣とセットで行う「トリガー(きっかけ)」を作ると効果的です。
このように「日常の行動」と「筋トレ」を関連付けることで、自然と習慣化しやすくなります。
筋トレを日常の一部にするマインドを持つ
筋トレを「特別なこと」と考えるのではなく、生活の一部として捉えることが習慣化のカギです。
筋トレは健康を守るための「当たり前の行動」として取り入れると自然に続けられます。筋トレを「面倒なこと」ではなく、「自分を良くする行動」と考えるとポジティブに取り組めます。
環境を整える
筋トレに取り組みやすい環境を整えると、心理的なハードルが下がります。
部屋の隅にヨガマットを敷いておくなど、すぐに始められる環境を作る。動きやすい服や、軽いダンベル、チューブなどの道具を揃えておくとやる気が高まります。
自分に合ったペースで進める
他人と比べず、自分のペースを大切にすることが、長続きの秘訣です。
急に負荷を上げると怪我の原因になるため、少しずつ負荷を高めていきましょう。筋肉を回復させるために、休息日を設けることも重要です。
小さな成功体験を積み重ねることで、自然と筋トレが生活の一部となり、健康寿命を延ばす力強い味方になってくれます。

筋トレを習慣化するためには、無理のない計画を立て、楽しさや達成感を見つけることが大切です!
健康寿命と見た目の若さの関係性

完全に比例するわけではありませんが、健康寿命と見た目の若さにはある程度の相関関係があります。
筋トレは、健康寿命だけでなく見た目の若さにもメリットが大きいので、本当におすすめです!
こちらの記事で筋トレによる美肌効果を解説しています。

まとめ:筋トレがもたらす若さの秘訣

今回の研究は、筋力トレーニングが単なる体力向上だけでなく、細胞レベルでの老化を遅らせる可能性を示しています。
週90分の筋トレを取り入れることで、健康寿命を延ばし、充実した生活を送ることができるかもしれません。
健康で若々しい毎日を過ごすために、今日から少しずつ筋トレを始めてみませんか?

最後までご覧いただきありがとうございます。
本記事が少しでも皆さまの参考になると嬉しい限りです!
参考文献:Biology誌掲載の研究論文