「ほうれい線が目立ってきた…」と気になることはありませんか? 一方で、同じ年齢なのにほうれい線がほとんどない人もいます。その違いは何なのでしょうか?
ほうれい線が目立つかどうかは、骨格・皮下脂肪・筋肉の使い方・皮膚の弾力・生活習慣など、さまざまな要因が関係しています。
本記事では、ほうれい線がない人の理由と特徴、ほうれい線ができる原因、対策、医療的なアプローチについて、現役鍼灸師が詳しく解説します。
ほうれい線がない人の理由と特徴
要因 | 具体的な特徴 |
骨格 | 頬骨が高く、フェイスラインが整っている |
皮下脂肪 | 適度な脂肪量で、均等についている |
筋肉 | 表情筋のバランスが良く、たるみが少ない |
皮膚の状態 | コラーゲンが多く、ハリ・弾力が高い |
生活習慣 | 睡眠・食事・運動・ストレス管理が整っている |
ほうれい線が目立たない人には、遺伝的要因・骨格・筋肉のバランス・皮膚の状態など、さまざまな理由があります。
骨格的にほうれい線ができにくい構造になっている
遺伝的な骨格は、ほうれい線のできにくさに大きく関係してきます。
頬骨の高さとフェイスラインの構造
歯並びや噛み合わせの影響
皮下脂肪の量が適切で、脂肪の位置が安定している
皮下脂肪がバランスよくあると、ほうれい線ができにくくなります。
表情筋の使い方が上手で、筋力バランスが良い
表情筋を使う習慣があると口元がたるみにくいため、ほうれい線ができにくくなります。
皮膚のハリ・弾力が高い
皮膚のハリ・弾力が高いと、ほうれい線ができにくくなります。
生活習慣が整っている
生活習慣は肌の老化に大きく関係します。

これらの要因が揃っている人は、ほうれい線が目立ちにくくなります。
ほうれい線の原因を徹底解説

ほうれい線は単なる加齢によるシワではなく、複数の要因が絡み合って発生。詳しくほうれい線の原因を解説します。
「皮膚の老化」と「弾力の低下」
ほうれい線が目立つ主な原因の1つは、「皮膚の老化」と「弾力の低下」です。
皮膚が老化して肌の弾力が失われると、頬や口元のたるみが進行し、ほうれい線が深く刻まれます。
皮膚の老化とほうれい線の関係
肌は大きく分けて表皮・真皮・皮下組織の3層で構成。それぞれの層が老化することで、ほうれい線の形成が進みます。
肌の層 | 老化による変化 | ほうれい線への影響 |
表皮(外側の層) | 水分保持力の低下、ターンオーバーの遅れ | 肌の乾燥・くすみが進み、ほうれい線が目立つ |
真皮(肌の弾力を支える層) | コラーゲン・エラスチンの減少 | 肌のハリが失われ、頬が下がることでほうれい線が深くなる |
皮下組織(脂肪層) | 皮下脂肪の減少・下垂 | 頬のボリュームがなくなり、ほうれい線が強調される |
肌の弾力低下とほうれい線の形成
加齢や生活習慣によってコラーゲンとエラスチンの減少が進むと、皮膚が重力に負けて垂れ下がり、ほうれい線が深くなります。
ヒアルロン酸も減少することで乾燥が進み、肌は弾力が低下してほうれい線にラインが入ります。
皮膚のターンオーバーの遅れ
健康な肌は約28日周期で新しい細胞に生まれ変わるが、加齢とともにターンオーバーが遅れます。
古い角質が溜まると、肌のハリや弾力が失われ、ほうれい線がくっきり見えるように。
顔の筋肉(表情筋)の衰え
顔の筋肉が衰えると、頬の支えが弱まり、ほうれい線が深くなる原因になります。
ほうれい線に関わる主な表情筋は、大頬骨筋(だいきょうこつきん)、小頬骨筋(しょうきょうこつきん)、口輪筋(こうりんきん)です。
これらが衰えると、頬を支える力が低下して皮膚が下がります。
普段の表情のクセも影響。
無表情が多いと筋肉が衰えやすく、逆に過度な表情の動き(例:口をすぼめる・頬をすぼめる動作)がシワを深くします。
【ほうれい線の原因となる主な筋肉】
筋肉名 | 位置 | ほうれい線への影響 |
大頬骨筋(だいきょうこつきん) | 頬の上部(頬骨から口角) | 口角を引き上げる筋肉。加齢や衰えにより口角が下がり、ほうれい線が深くなる。 |
小頬骨筋(しょうきょうこつきん) | 頬骨から上唇 | 頬を持ち上げる筋肉。衰えると頬のたるみが進み、ほうれい線が目立つ。 |
口輪筋(こうりんきん) | 口の周りを囲む筋肉 | 加齢や過度な口周りの動きで硬くなると、ほうれい線が深くなる。 |
咬筋(こうきん) | 頬の奥(下顎から側頭部) | 噛み締めのクセで発達しすぎると頬が下がり、ほうれい線が強調される。 |
頬筋(きょうきん) | 頬の中心部 | 頬を引き締める筋肉。衰えると頬がたるみ、ほうれい線が深くなる。 |
広頚筋(こうけいきん) | 首から口角にかけて広がる筋肉 | たるむと口角が下がり、ほうれい線を悪化させる。 |
「皮下脂肪の減少」と「位置の変化」
「皮下脂肪の減少」と「位置の変化」もほうれい線の原因です。
皮下脂肪は顔のふくらみやハリを保つ役割を持っています。加齢や生活習慣の影響で減少・移動すると、ほうれい線が深くなります。
皮下脂肪の役割とほうれい線の関係
皮下脂肪は、顔の立体感や若々しい印象を作る大切な組織です。ほうれい線に関わる脂肪には以下のようなものがあります。
皮下脂肪の減少・位置変化による具体的な影響
皮下脂肪が減少すると、肌の内側からの支えが弱まるため、シワやたるみが進行してほうれい線が目立ちます。
皮下脂肪が下がると、口元に余分な脂肪が集まり、ほうれい線がさらに強調。メーラーファットやバッカルファットが下がることで、ほうれい線の境目がはっきりします。
「骨密度の低下」による骨格の変化
加齢とともに骨が減少すると、顔の構造そのものが変化。皮膚や筋肉を支える土台が崩れるため、ほうれい線が目立ちます。
顔の骨は加齢とともに萎縮(縮小)することで、以下のような変化が起こります。
特に女性は閉経後、エストロゲンの減少により骨密度が急激に低下しやすく、顔の骨格変化が進みやすくなります。
顔の骨が減ると、皮膚や筋肉の支えが弱くなり、たるみやシワが加速します。ほうれい線が深く刻まれる原因です。
「紫外線ダメージ」と「酸化ストレス」
紫外線対策や抗酸化ケアをしないと、たるみやシワが進行しやすくなります。
紫外線(特にUVA)は肌の奥まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊。これが長年にわたって蓄積されると、ほうれい線が深く刻まれます。
紫外線・ストレス・喫煙・大気汚染などによって発生する活性酸素は、肌の細胞を傷つけて老化を加速。
生活習慣と環境要因
睡眠不足が続くと、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)が乱れて肌のハリが低下します。
肌の土台を作るタンパク質やコラーゲン生成に必要なビタミンC、血流を促す鉄分が不足すると、肌の老化が進みやすくなります。
ストレスを感じると、コルチゾール(ストレスホルモン)が増加し、肌の修復機能が低下。ストレスで顔の筋肉がこわばると、シワの原因になることもあります。
間違ったスキンケア
以下脳ような摩擦や刺激によるダメージが続くと、肌のバリア機能が低下してほうれい線の原因になります。
乾燥が続くと肌のバリア機能が弱まり、シワが深くなりやすくなります。特に冬場は保湿をしっかり行うことが重要です。

ほうれい線には、筋肉・皮下脂肪・骨格・紫外線ダメージ・生活習慣・スキンケアなど、さまざまな要因が関係しています。
ほうれい線のケアと対策

ほうれい線のケアと予防は、表情筋のトレーニング・紫外線対策・スキンケア・食事・睡眠・ストレス管理など、総合的に行うことが重要です。
ここでは、それぞれの具体的な方法を詳しく解説します。
表情筋を鍛えるトレーニング
あいうえお体操
- 大きく口を開け、「あ・い・う・え・お」と発声。
- 1セット10回を1日2回
頬引き上げエクササイズ
- 口を閉じたまま頬を大きく膨らませる。
- 10秒キープ×3セット
ペットボトルトレーニング
- 500mlのペットボトルに少量の水を入れ、口でくわえて持ち上げる。
- 10秒キープ×3セット(※無理のない範囲で)
割りばしトレーニング
- 割りばしを横にくわえ、口角をしっかり上げる。
- 30秒キープ×3セット
紫外線対策
紫外線(特にUVA)は、肌の奥にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、ほうれい線を深くする原因になります。しっかり対策していきましょう。
正しいスキンケア
摩擦や乾燥がほうれい線の悪化を招くため、優しくケアをすることが大切です。
クレンジング・洗顔
- メイク落としはこすらず優しくなじませる。
- 洗顔は泡で包み込むように洗う(強くこすらない)。
- タオルで拭く際は押さえるように水分を取る。
保湿
- 化粧水→美容液→乳液の順で丁寧に保湿。
- コラーゲン生成を助けるビタミンC誘導体・レチノール配合のスキンケアを活用。
- セラミド・ヒアルロン酸などの保湿成分を取り入れる。
マッサージ・ツボ押し(※強く押しすぎないこと)
- 頬骨の下を軽くプッシュ(血行促進・むくみ改善)。
- 小鼻の横にある「迎香(げいこう)」を優しく押す。
栄養バランスの良い食事
コラーゲンやエラスチンを増やすためには、タンパク質・ビタミンC・鉄分・亜鉛などの栄養素が不可欠です。
積極的に摂りたい食材
- タンパク質:鶏肉・魚・豆腐・納豆・卵
- ビタミンC:赤ピーマン・ブロッコリー・柑橘類
- 鉄分:レバー・ほうれん草・赤身肉
- 亜鉛:牡蠣・ナッツ類・大豆製品
避けたい食品
- 糖分の多い食品(糖化によるコラーゲン劣化を防ぐ)
- 過剰な塩分(むくみがたるみにつながる)
- アルコールの過剰摂取(肌の水分を奪う)
良質な睡眠をとる
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌の修復や再生を促します。
ストレス管理
ストレスがたまると、コルチゾールというホルモンが増加し、肌の修復機能が低下します。ストレスをため込みすぎないように気をつけましょう。

日々の習慣を見直しながら、できることから少しずつ取り入れてみましょう。
医療的なアプローチ

ほうれい線の改善には、美容医療の分野でさまざまな治療法が提供されています。主なアプローチには以下のようなものがあります。
施術名 | 方法 | 期待される効果 | 注意点 |
ヒアルロン酸注入 | ほうれい線に沿ってヒアルロン酸を注射し、皮膚のボリュームを補う | ほうれい線がふっくらし、目立ちにくくなる | 効果は約半年~1年、定期的な施術が必要 |
ボトックス注射 | 表情筋の過剰な動きを抑えるためにボツリヌストキシンを注入 | 予防的なアプローチとして有効、シワを抑える | 過剰に打つと表情が不自然になる可能性 |
糸リフト | 特殊な糸を皮膚下に挿入し、たるんだ肌を引き上げる | 皮膚をリフトアップし、ほうれい線が浅くなる | ダウンタイムあり、持続期間は約1~2年 |
HIFU(ハイフ) | 超音波を皮膚の深部(SMAS層)に当ててリフトアップ | 皮膚の引き締め&ハリUP、自然な若返り効果 | 数回の施術が必要、痛みを感じることも |
レーザー・RF治療 | コラーゲンの生成を促すレーザーや高周波を照射 | 肌の弾力向上、ほうれい線の予防&軽減 | 効果を実感するまでに時間がかかる |
PRP皮膚再生療法 | 自分の血液からPRP(多血小板血漿)を抽出し注入 | 自然な肌の若返り、コラーゲン生成の促進 | 効果が現れるまで数週間かかる |
美容鍼 | 顔に細い鍼を刺し、血流の改善とコラーゲンの生成を促進 | リフトアップと肌の弾力向上で、ほうれい線を薄くする | 持続効果は短め、定期的な施術が必要 |
ヒアルロン酸注入
皮膚のボリュームを補うために、ヒアルロン酸をほうれい線の部分に注射する治療法。
【注意点】時間とともに吸収されるため、定期的な施術が必要。施術後に軽度の腫れや内出血が生じる可能性あります。
ボトックス注射
筋肉の過剰な動きを抑えるために、ボツリヌストキシンを注入する治療法。
【注意点】筋肉の動きを弱めるため、過剰に打つと表情が不自然になる可能性あります。
糸リフト(スレッドリフト)
特殊な糸を皮膚の下に挿入し、たるんだ肌を引き上げる施術。
【注意点】ダウンタイムがあり、腫れや違和感が数日続くことがあります。
HIFU(高密度焦点式超音波)
超音波を用いて皮膚の深部(SMAS層)を加熱し、リフトアップを促す施術。
【注意点】効果の実感には個人差があり、施術後に一時的なむくみや軽い痛みを感じます。
レーザー・RF(高周波)治療
レーザーや高周波(RF)を使い、コラーゲンの生成を促す治療。
【注意点】効果を感じるまでに数回の施術が必要で、肌質によっては刺激を感じることがあります。
PRP皮膚再生療法(自己多血小板注射)
自身の血液から採取したPRP(多血小板血漿)を注入し、肌の再生を促す。
【注意点】効果が出るまでに数週間かかることがあり、施術費用が比較的高めです。
美容鍼
顔に細い鍼を刺すことで、皮膚や筋肉を刺激して血流を改善すると同時に、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。
【注意点】持続期間が短いため定期的な施術が必要で、内出血や軽い痛みが生じる可能性がある。
【ほうれい線によく使うツボ】
ツボの名前 | 位置 | 期待される効果 |
迎香(げいこう) | 小鼻の横、鼻唇溝(ほうれい線)上 | 血流を促し、ほうれい線周辺の肌を健やかに整える |
散笑(さんしょう) | 小鼻と口角の中央、ほうれい線上 | 筋肉を活性化し、血流を促進することでほうれい線に役立つ |
地倉(ちそう) | 口角の外側、鼻唇溝の延長線上 | 口周りの筋肉を引き締め、口角の下がりを防ぐ |
巨髎(こりょう) | 目尻の下、頬骨のやや下 | 頬のたるみをケアし、肌のハリをサポートする |
四白(しはく) | 瞳の中央からまっすぐ下がった頬骨の下 | 血流を促進し、顔全体のリフトアップをサポート。 |
頬車(きょうしゃ) | エラの角のやや前、歯を噛みしめたときに膨らむ部分 | フェイスラインを引き締め、たるみを軽減。 |
美容鍼についての詳しい仕組みはこちらの記事で解説してます。ぜひご覧ください。

ほうれい線の医療的アプローチには、即効性があるもの(ヒアルロン酸やボトックス)から、長期的な肌質改善を目指すもの(HIFUやPRP療法)までさまざまな選択肢があります。

治療法によって効果の持続期間やダウンタイム、費用が異なるため、自分の肌状態やライフスタイルに合った方法を選ぶことが重要です。
まとめ
ほうれい線がない人とある人の違いは、骨格や皮下脂肪のバランス、表情筋の使い方、皮膚の弾力、そして日々の生活習慣など、多くの要因が関係しています。
加齢による変化は避けられませんが、適切なケアを続けることで、ほうれい線の予防や改善は十分に可能です。
スキンケアや表情筋のトレーニング、生活習慣の見直しを取り入れながら、自分に合った対策を実践していきましょう。
ほうれい線のない、若々しい表情を目指して、今日からできることを始めてみませんか?

最後までご覧いただきありがとうございます。
本記事が少しでも皆さまの参考になると嬉しい限りです!