「太りやすい」「甘いものを食べるとすぐ体重が増える」そんな悩みを持つ人にとって、驚きの研究結果が2025年1月に発表されました。
京都大学と東京農工大学の研究チームが、腸内細菌「S. salivarius(ストレプトコッカス・サリバリウス)」が砂糖による肥満を抑える可能性があることを発見したのです。
研究についてはこちら
本記事では、この研究結果についてわかりやすく解説していきます。
S. salivarius(ストレプトコッカス・サリバリウス)とは?

「ストレプトコッカス・サリバリウス」は人の口や腸内にいる善玉菌の一種です。特に、口の中や喉、腸内に多く、健康に良い働きをすることが知られています。
従来から次のような働きがあると考えられていました。
さらに、今回の研究によってこの菌が特別な物質「EPS(菌体外多糖)」を作り出し、砂糖の吸収を抑える働きをすることがわかりました。
砂糖の吸収を抑えて肥満を防ぐ可能性

私たちが砂糖(スクロース)を食べると、通常は腸で吸収され、エネルギーとして使われます。そして、過剰なスクロースは脂肪として蓄積していきます。
ストレプトコッカス・サリバリウスは過剰なスクロースを 「EPS(菌体外多糖)」 という成分に変換。
このEPSは消化されにくい食物繊維のようなもので、腸内のほかの善玉菌が分解しやすい形に変えてくれます。

その結果、砂糖が体に吸収されにくくなり、肥満を防ぐ効果が期待されます。
今回の研究でわかったこと

研究チームは約500人の腸内細菌を分析し、
ということを発見しました。
BMI(Body Mass Index) は、体重と身長のバランスを表す数値です。簡単にいうと、「太りすぎか、痩せすぎかを判断するための指標」。
BMIは次の計算式で求められます。体重(kg)÷身長(m)²
こちらのサイトで簡単に算出できます。
一般的に、BMIが22前後のときが、健康的な体型とされています。これは、日本人の平均的なデータをもとにした病気になりにくい体重です。
BMIは、体重と身長だけで計算されるため、筋肉の量や体脂肪の割合は考慮されていません。
例えば、スポーツ選手や筋トレをしている人は、筋肉が多くて体重が重くても、実際には太っていない ことがあります。

体脂肪率や筋肉量もあわせてチェックすることが大切 です。
S. salivariusを増やす方法5選

この腸内細菌はもともと私たちの体にいることが多いですが、日常の食事や生活習慣で増やせる可能性があります。
発酵食品をとる
ストレプトコッカス・サリバリウスは、乳酸菌やビフィズス菌と一緒に働きます。発酵食品をとることで腸内のバランスが良くなり、ストレプトコッカス・サリバリウスも増えやすくなります。
発酵食品には腸に良い菌のエサとなる成分が含まれているため、ストレプトコッカス・サリバリウスの定着をサポートしてくれます。
食物繊維をしっかりとる
ストレプトコッカス・サリバリウスが増えるには、エサとなる成分(プレバイオティクス) が必要です。特に、食物繊維は善玉菌の増殖を助けます。
これらの食品を意識してとることで、ストレプトコッカス・サリバリウスが活発に働きやすくなります。
砂糖のとりすぎを控える
ストレプトコッカス・サリバリウスは悪玉菌と競争しながら生きているため、悪玉菌が増えすぎると数が減ってしまいます。
特に、砂糖をとりすぎると悪玉菌が増えやすくなるので注意が必要です。
甘いものを食べすぎず、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
口の中を清潔にする
ストレプトコッカス・サリバリウスは口の中にもすんでいる菌なので、口の環境が悪いと増えにくくなります。
特に、寝る前の歯みがきやうがいをしっかりすることで、ストレプトコッカス・サリバリウスが定着しやすくなる と考えられています。
S. salivarius入りのサプリメントを活用する
最近では、ストレプトコッカス・サリバリウスを直接とれるプロバイオティクスサプリメントも販売中です。
特に「K12」や「M18」といった種類のストレプトコッカス・サリバリウスは、口や喉の健康をサポートするとして研究が進められています。
サプリメントは食事で補えないときのサポートとして活用するといいでしょう。

まずは、発酵食品や食物繊維をとる、砂糖を控える、口のケアをする ことが大切です。
さらに、サプリメントを活用することで、効率よくストレプトコッカス・サリバリウスを増やすこともできます。
毎日のちょっとした工夫で、健康をサポートする菌を増やしていきましょう!
今後の期待

この研究は、ストレプトコッカス・サリバリウスを活用した肥満対策や健康管理の可能性を示唆するものです。
ただし、現時点では実験レベルの結果なので、具体的な効果についてはさらなる研究が必要です。
今回の紹介した研究以外にも、腸内細菌と肥満に関連している研究がありますので、一部ご紹介します。
まとめ

腸内細菌が肥満に影響を与えることは以前から知られていましたが、今回の研究でストレプトコッカス・サリバリウスが砂糖の吸収を抑える働きを持つことがわかりました。
腸内環境を整えることが、肥満対策や健康維持につながるかもしれません。
今後もこの分野の研究に注目しながら、日々の食生活を見直してみるのも良いですね!

最後までご覧いただきありがとうございました!
本記事が少しでも皆さんのお役に立つと嬉しい限りです。