今や常識ともいえる「人生100時代」は本当に来るのでしょうか?
実は、最新の研究では「人生100年時代は来ない」と発表されています。
今後の生活などに活用できる情報かと思いますので、簡単にご紹介していきます!
人類の平均寿命は限界に到達?
2024年10月、イリノイ大学シカゴ校が主導する研究チームから
「人類の平均寿命は限界に達したかもしれない」
という発表がありました。(論文はこちら)
長寿の国の上位9カ国(日本を含む)では、過去30年で平均寿命の延びが鈍くなっています。
今世紀の間に100歳まで生存する人の確率は、
- 女性で15%
- 男性で5%
これを超える可能性は低いとのこと。
100歳を超える人が増えるかもしれないが、例外的なケースにとどまり、平均寿命が大幅に延びることはないだろう。と言及しています。
ハワイ大学、ハーバード大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者らと共同で行われたこの分析は、人間の寿命の潜在的な限界をめぐる30年にわたる議論の最新章となる。
引用:イリノイ大学シカゴ校
人生100年時代?
1990年に一部の科学者は、「それまでの平均寿命の急速な延びが今後も続く」と予想し、多くの人が100歳前後まで生きる「人生100年時代」が来ると主張していました。
「人生100年時代」は、皆さんも聞いたことがあり、もはや常識のようになってきていると思います。
厚生労働省にも以下の内容が掲載されています。
引用:厚生労働省ホームページ
しかし、今回の発表は「人生100年時代」という常識を覆す発表になりました。
今後、「人生100年時代」を元に考えられてきた様々な常識を揺るがす可能性があります。
人類の平均寿命は85歳前後が上限?
また、今回の研究を発表したオルシャンスキー氏は、1990年にサイエンス誌に以下の内容の論文を発表しています。
「人類の平均寿命は85歳前後で上限に近づいており、最も顕著な進歩はすでに達成されている」
とのことです。
ちなみに、2023年時点での日本人の平均寿命は以下の通りです。
- 女性: 87.14歳…39年連続で世界1位
- 男性: 81.7歳…世界2位
女性の平均寿命ランキング
1位 日本: 87.2歳
2位 韓国: 86.7歳
3位 シンガポール: 86.3歳
4位 スペイン: 85.3歳
5位 スイス: 85.1歳
男性の平均寿命ランキング
1位 イスラエル: 82.4歳
2位 日本: 81.7歳
3位 シンガポール: 81.6歳
4位 ノルウェー: 81.5歳
5位 スイス: 81.5歳
平均寿命の世界ランキング(男女合わせて)
1位 日本: 84.3歳
2位 スイス: 83.4歳
3位 大韓民国(韓国):83.3歳
4位 シンガポール: 83.2歳
5位 スペイン: 83.2歳
何歳まで生きられるか?それは誰にもわからないことですが、今回の研究発表を今後のライフプランに生かせると思います。
私自身、将来のライフプランを考えた時に、「人生100年時代」なので、100歳までどうやって健康に生きていこうか?と悩んだことがあります。
”備えあれば憂いなし”ということで、長めに想定することもありだと思いますが、過剰な備えにならないように気を付けていきたいですね。
平均寿命と「健康寿命」の違い
平均寿命とは別に、健康寿命という観点も重要です。
- 平均寿命: 0歳で生まれた人が、その国や地域で平均して何歳まで生きられるかを示す指標。
- 健康寿命: 平均寿命のうち、健康で自立した生活を送れる期間。
長生きするだけでなく、いかに健康でいきいきと過ごせるかという、より質の高い生活を送るための指標と言えるでしょう。
日本は平均寿命が世界一ですが、健康寿命と平均寿命の差が大きいことが課題となっています。
これは、高齢になっても自立して生活できる人が少ないことを意味しています。
2019年の日本人の健康寿命は以下の通りです。
(2019年以降の情報がまだありませんでした)
- 男性: 72.68歳
- 女性: 75.38歳
同じ年の平均寿命は以下の通り。
- 男性の平均寿命: 81.41歳
- 女性の平均寿命: 87.45歳
2019年時点での平均寿命と健康寿命の差は以下のようになります。
- 男性: 8.73年
- 女性: 12.06年
平均寿命と健康寿命の差が大きいということは、それだけ不健康な時期が長いということになります。
そのため、平均寿命と健康寿命の差を小さくすることがとても大切です。
健康寿命を延ばすための要素
健康寿命を延ばすためには以下の要素が不可欠です!
- 食生活
- 運動
- 睡眠
- 生活習慣
とても基本的なことですが、大切なことです。
食生活
バランスの良い食事
- 主食、主菜、副菜をバランス良く摂り、各々の栄養素をまんべんなく摂取しましょう。
- 特に、たんぱく質も不足しやすいので、魚介類や肉類を食べ、たんぱく質の摂取も心がける必要があります。
加工食品を控えめに
- 塩分、糖分、脂質が多い加工食品は控えめにし、できるだけ手作り料理を心がけましょう。
- 外食の際は、メニューを選ぶ際に栄養成分表示を参考にすると良いでしょう。
間食の質
- 間食をする場合は、菓子パンやスナック菓子ではなく、果物、ヨーグルト、ナッツなど、栄養価の高いものを選びましょう。
水分補給
- 1日1~2リットルを目安にこまめに水分を補給しましょう。
- 特に運動時や暑い日は、こまめな水分補給が大切です。
運動
有酸素運動:
- ウォーキングやジョギング、水泳など、心拍数を上げて長時間続けられる運動を習慣化しましょう。
- 週に150分を目標に、毎日30分程度の運動を行うのが理想です。
筋力トレーニング
- 体重を支えたり、物を持ち上げたりする力が低下すると、転倒のリスクが高まります。
- スクワットや腕立て伏せなど、自分の体力に合った筋力トレーニングを行いましょう。
柔軟体操
- 筋肉や関節の柔軟性を高めることで、ケガ予防にもつながります。
- ヨガやストレッチなど、自分の好きな方法で柔軟体操を行いましょう。
睡眠
質の高い睡眠
- 寝る前にスマホを見ないようにしたり、規則正しい生活を送ることで、質の高い睡眠をとりましょう。
7~8時間の睡眠
- ベストな睡眠時間は人によって異なりますが、1日7~8時間の睡眠を心がけましょう。
快適な睡眠環境
- 寝室は暗く静かで、温度が快適な状態にしましょう。
- また、自分に合った寝具選びも重要です。
生活習慣
ストレス管理
- 仕事や人間関係など、ストレスを感じる場合は、早めに解消できるように努めましょう。
- ヨガや瞑想、アロマテラピーなど、自分に合ったリラックス方法を見つけて実践しましょう。
定期的な健康診断
- 病気の早期発見・早期治療のため、定期的に健康診断を受けましょう。
- 特に、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、早期発見・治療が重要です。
終わりに
ファクトフルネス
余談ですが、この情報を見た時に、”ファクトフルネス”の直線本能が頭に浮かびました。
・直線本能:「物事は常に一定の割合で直線的に増減し続ける」と考えてしまう思い込み。
このような本能に気づくことで、より客観的で正確な判断を下すことができるようになります。
ファクトフルネスの考え方を参考に、直線本能を克服して複雑な世界を正しく理解していきましょう。
ベストセラーになるのが納得の一冊です!
🔻まだ読んだことのない方は、ぜひ一度読んでみてください!🔻